株価の壁
価格帯別出来高は、その出来高がどの株価レンジで取引されたものかで区分し、レンジごとの出来高の過多過少を比較するための指標です。
チャートで表示している期間中に、どのレンジでの取引が多かったかがわかれば、株価推移と照らし合わせることで、相場に潜む「壁」を察知することができるというものです。
たとえば下のチャートの例では、過去において非常に出来高の多かった価格帯に、現在値が到達した瞬間を表しています。
この価格帯を挟んで、過去に一時上昇、そしてその後下落という道を辿り、現在値のところへ戻ってきています。
ということは、現在値と同じくらいの価格帯で購入していた人にとっては、「ようやく値が戻ってきた。
これで損失なく逃げることができる。」とばかりに、急いで売却に動くということが想像できるわけです。
つまり、他と比べて異様に分厚い出来高層に値が戻った際には、保有株を処分する動きが出て、株価が頭打ちになるかもしれないことを示唆しているといえます。下のチャートでは、まさにそのシナリオが具現したかのような値動きとなっています。

※エスペック(週足)の価格帯別出来高分析 (チャート提供:GCハロートレンドマスター)
一方、次のチャートは分厚い出来高の価格帯を突破して、遮るものがなくなったかのように値が急騰していく様が描かれています。
直近高値近辺で出来高が増えていますが、これはつまり、十分な利益を得て売却した人が増えたためであろうと考えられます。

※日本車両製造(週足)の価格帯別出来高分析 (チャート提供:GCハロートレンドマスター)
もちろん、売却した人の反対側には購入した人がいるわけですから、またこの高値にトライする相場がやってきたときには、ここで購入した人たちが、「やっと値が戻った。早く売らなければ・・・」という心境に将来至るという可能性が生まれたことになります。
相場と対峙する投資家たちの思いの総和を捕えることができる指標といえます。
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