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パラボリック

1.シンプルな売買判断基準

テクニカルの大家と呼ばれるJ.W.ワイルダーは、 いくつものテクニカル指標を開発した人物ですが、 このパラボリック(正式にはパラボリック・タイム/プライス)もその1つです。

パラボリック(Parabolic)とは放物線という意味ですが、 チャート上に描画した放物線状のシグナルに従って売買サインを読み取ります。

これがパラボリックを表示させたチャートです。
▼5491:日本金属(チャート:TradingView)


ローソク足の上下に紫色の点が打ち込まれています。点ではなく線で描く場合もあります。
見方は単純です。
パラボリックがローソク足の下にある場合は上昇トレンド、 ローソク足の上にある場合は下降トレンドで、 ローソク足がたとえザラ場でもパラボリックにタッチしたら転換(買→売、売→買)します。

また、パラボリックの算出にはAcceleration Facterと呼ばれる係数を使用しますが、 通常は0.02に設定されます。この数値を大きくすることで放物線はより急カーブを描くこととなり、 転換サインが頻繁に出現するようになりますが、それだけダマシも増えてしまいますので 初期設定通り、0.02で算出することを推奨します。

2.手仕舞いに使う

パラボリックは相場状況による得意・不得意があります。
多くのトレンド系分析が抱える問題でもあるのですが、トレンドが発生していない場合、 つまり、揉み合い相場などでは間違ったサインを出してしまうことがあります。

たとえばチャート上の赤丸の部分がそれに当たります。赤丸部分にさしかかって 売り転換するまでは、上昇トレンドに転換したとして買いのサインを出しています。
ところが、転換と同時に前回高値や前回安値を参照して放物線を形成するパラボリックは、 それら前回高値・安値に急激に近づくような上昇・下落を許してくれません。
タッチしたら最後、転換してしまうのです。
▼5491:日本金属(チャート:TradingView)


上のチャートでは、相場急落ののち、底値圏で揉み合う様子が見てとれますが、 売り買いの転換後に、すぐさま前回高値・安値にタッチしてしまって、
騙しのサインが出現してしまっています。

そうした欠点を踏まえたパラボリックの1つの使い方として、 相場が大きく育っていく(上昇・下降問わず)ようなときに、どこで利益を確定させたらよいのか、 といった疑問に答えてもらうためのツールとして活用するとよいでしょう。

3.デイトレード向き

パラボリックを算出する際には、終値ではなく、ザラ場での値段を採用します。
よって、ほんの一瞬でもパラボリックにタッチする値がついてしまえば、 そこで転換を迎えることになります。下の赤丸部分などがそれに当たります。
▼5491:日本金属(チャート:TradingView)


終値がどうなるのかを待ってから、しかも次の足でトレードを仕掛けるとなると、 サインの出現から遠ざかったポイントで売買することになってしまいます。
こうした特長から、パラボリックは、日足、週足ベースでの分析よりも、 30分足を利用したデイトレードでより活躍します。

ただし最初にお伝えしたとおり、揉み合い相場に弱い分析手法なので、 トレンドの発生を確認するには他のテクニカル分析を活用しておいて、 上手にトレンドを捉えることができた際に、「利をどこまで伸ばせるか」を パラボリックで判断する、といった使い方が有効であるといえます。



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